千夜一夜物語と図書館司書資格取得について語るブログ

千夜一夜物語(アラビアンナイト)と図書館司書資格勉強について投稿します。

HSP(ハイリ―センシティブパーソン)と向き合う①~意外と多い「とても敏感な人たち」~

 こんにちは。絆創膏です。

 

 本日は閑話休題千夜一夜物語や図書館司書から離れ、読書の感想を述べます。

 こんな感じで、たまに千夜一夜物語や図書館司書以外のことも話していきたいと思います。

 

 さて、みなさんは、HSPという言葉を聞いたことがありますか?

 Highly Sensitive Person。日本語にすると「とても敏感な人」となります。

 

 HSPは、その特徴として、外部からの刺激を受けすぎるため、そうでない人と比べ、疲れやすかったり、心の問題を抱えやすかったりします。

 

 私も人と長時間一緒にいると気力がなくなり、スリープモードに入ったかのように黙り込んでしまうということが多々あり、もしかしたらこれに近いものなのではないかと感じ、HSPについて書かれた「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」(イルセ・サン著、枇谷玲子訳 Discover)、「「繊細さん」の本」(武田友紀著 飛鳥新社)を読んでみました。これらの本を読み、HSPとはそもそも何なのかということや、HSPが精神的に楽に生きるにはどうしたらよいか学ぶことができました。今回から2回にわたり、気になった部分を抜き出しつつ、私見を交えて感想を述べていきたいと思います。

 

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「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」

(折り目が気になる…)

 

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「「繊細さん」の本」

 

※本の内容を網羅している訳ではないですし、自分自身の主観や感想も入っていますので、気になった方は、原本をご一読いただくことをおすすめします。

 

HSPとは

 今回はHSPとはどのような人を指すのかについてお話します。こちらは、「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」からの内容です。この本は、HSPとはそもそも何なのかということについて、過去の研究結果に基づく内容を交えて学術的に書かれています(鈍感な世界で生きる対処法など、他の項目については、心理療法士である著者が診察した相談者の経験から書かれていることがメインとなっています。)。

 HSP(Highly Sensitive Person)は生まれ持った「気質」です。先天的なもので、病気ではありません。1996年、アメリカの心理学者エレイン・アーロンによって提唱されました。

 ネガティブなワードでHSPを表現すると、「抑圧されている」「心配性」「シャイ」「神経症」などとなります。そうでない人と比べ、外部からの刺激を受けやすい、つまりは「敏感」や「繊細」な人のことを指します。今のいけいけどんどんな外向的傾向がもてはやされる風潮の中では、生きにくい傾向にあるようです(外交的なHSPも30%はいるが、その人たちも内向的な人と一致した特徴が多くあるようです)。

 しかし、ただ敏感なだけではありません。アーロン氏は、HSPは様々な特徴が複雑に合わさった人たちであると述べています。それらは例えば、「良心的」「創造的」「インスピレーションを得やすい」「影響を受けやすい」「感情移入しやすい」などです。そしてこれらの特徴が、ストレスフルな状況ではマイナスに働くが、適切(平穏)な環境下では、そうでない人と比べ、幸福を感じやすいということがわかっています。

 HSPの人口に占める割合は15~20%、5人に1人という同氏の研究結果が出ています。意外と多いですね。ちなみに人間だけでなく、他の高等動物にも同じ気質を持つ個体は見られるそうです。

 

 5人に1人もいるなら、職場や学校でも同じ悩みをもつ仲間がいるかもしれません。同じ悩みを持つ人と悩みを共有すると、ストレスレベルを下げることができるという南カリフォルニア大学の研究結果もあるそうですので、似たにおいを感じた相手がいたら、悩みを相談してみても良いかもしれませんね。

 

 さて、次回は「「繊細さん」の本」より、HSPが精神的にラクになるためにはどうしたらよいかお話します。日本人著者による本ですので、日本人にとって取り入れやすいHSPのためのテクニックが散りばめられた内容となっております。その中から、特に気になった点をピックアップし、私が感じたことも交えながらお伝えしたいと思います。

 

↓第2回

https://cut-bann.hatenablog.com/entry/hsp_sensai_san